前回の記事;
>>>金持ち父さんが教えるアフィリエイターからインフォプレナーへ
にて今、ご自分がどこに立っているのかを
考えるためのヒントについて触れました。
実は、本当に言いたかったことはここからです。
今回の記事は、申し訳ないですがさらに長いです(^^;)
個々の商材のレビューと別にして、戦略を考えるため諸々の
根幹部分にあたり、どうしても無視できない事柄に触れます。
最初に、前回記事で紹介した4つのクワドラントをもう一度
ここで登場させます。
この図の中の、Eクワドラント、すなわち雇われて働く
労働収入の世界にグッと的を絞ってお話します。
なぜなら、Eクワドラントにいる人が他の3つのクワドラント
にいる人たちよりも圧倒的に多いからです。
この点は説明不要で直感的にご理解いただけると思います。
お話したいことは・・
この先どうなるんでしょう?ということです。
自分には関係が無いと思っていらっしゃるかもしれません。
ただ、世界の動き、特に今のアメリカや欧米の状況を見て
そして私たち日本社会の動き・・・
じりじり進む円高と産業空洞化の進み具合を見て
そして私の場合だと、自分のいるIT系企業や同業他社の動き
(ここは具体的に後ほど説明します)
そんなこんなの状況から、これからのEクワドラントは
これまでなんとなく安寧に過ぎてきた時代から確実に、
そして急速に遠ざかっていく予感を覚えます。
Eクワドラントの中でこれまで最も大きなウエイトを
占めていたのは
という存在です。
かつては「1億総中流」という言葉で代表されたように
多くの人が、多少山や谷があっても、まずまず何とか
平和に楽しく暮らしているといった実感をもてています。
いえ、実感をもててきました、という言い方が正しい
かもしれません。
野田総理は「厚みのある中間層」を再生したいとの言葉を
何度も使っていますね。
その中間層は、戦後の高度成長時代を支えてきた
団塊の世代以上の人々の努力によって形成されてきた
といって過言ではありません。
野田総理の気持ちは、同世代の私にもよく理解できます。
しかし・・・
資本主義社会にある日本で、この願いを達成することは
極めて困難だとKENBOは思っています。
なぜ?
グローバル化とIT化という流れが、この願いを断ち切る
ように作用するからです。
IT化によって、言い換えるとネットの発達によって、
今や世界中のどこかしも繋がっています。
どこかが異常をきたすと、その作用が世界各地で連鎖的に
発生します。
この意味では、地球にはどこにも逃げ場がありません。
グローバル化というのは
政治、経済、文化などが国境を越えて地球という規模に
拡大していくということです。
そして、グローバル化とIT化の流れはものすごく速く、
誰にも止められません。
余談ですが、こういった流れ、拡大の状況を眺めると
物理学でいう「エントロピー増大の法則」を思い出します。
エントロピーというのは、無秩序の度合いを示すものだと
お考えください。
そしてエントロピー増大の法則というのは、
自然界は、常にエントロピーが『小さい⇒大きい』
方向に進むということで、
『秩序ある状態⇒無秩序』という方向に進む
という意味です。
あなたの部屋が最初はキッチリ片付いてあったとしても、
そのうち乱雑になっていくのと同じ現象です。
グローバル化とIT化の流れが、こういった秩序ある
状態から無秩序に拡散していく現象とどこか似ている
ように思えてなりません
・・・がそれはともかく話を戻します。
30年以上いくつかのIT企業に身を置いてきたKENBOは、
IT化が世の中にもたらす実際の変化より、少し前に・・・
それでも数ヶ月から半年前というタイミングでその前兆が
仕事の中で具体的に現れてくることを知っています。
クラウドと、携帯&スマホを例にとってお話します。
クラウドというのは『雲』のことですが、コンピュータの
世界では、今まで自分で持って管理しなくてはならなかった
ハードウェア、ソフトウェアやデータなんかを自分では
持たないで、代わりにどこかから同等のサービスを
受けられるような環境のことです。
企業が今まで自前で作り管理していたものが、そんなものは
どっかから借りればよい、という時代になっています。
今まで、先端でコンピュータシステムのハードウェアや
ソフトウェア開発していたエンジニアの仕事はどうなったか?
・・・もはや開発する必要がなくなってしまいました。
必要のある部分は、安い賃金でできる海外にシフトしています。
携帯&スマホについては、これは携帯電話やスマホを開発する
立場からお話しますね。
一般の方々は利用者なのですが、ここではそれを作る側の話です。
その昔・・・といってもほんの1,2年前までは携帯電話を作る
ということは、ドエライ規模の人海戦術で開発するということと
同じ意味でした。
例えば一機種の携帯電話のソフト開発でも、数百人規模でガンガン
と厳しい日程のなかでやりくりしてきたのが実態です。
ところがスマホによって一変します。
AndroidというプラットフォームをGoogleが提供するようになって、
今まで自前で開発していた部分はその必要がなくなりました。
クラウドもスマホも、最先端で頑張っていたエンジニアの仕事を
奪ったわけです。
そのことの良し悪しを言っているのではなく、
グローバル化とIT化というのはこういうことなんだ、
という話です。
グローバル化とIT化がどんどん進むと、同じEクワドラント
にいてもよほどの高付加価値のある仕事か、もしくは
低賃金労働しか残らなくなります。
二極化していくのです。
しかも、例えば金融なんかに代表されるような高付加価値のある
仕事は極端に競争が厳しい世界です。
こういった流れがどんどん進んでいった状態が今の
アメリカですね。
中間層がいなくなってしまったのです。
日本の社会にも必然的に起こりうる事です。
日本だけが特別にそれを避けるというのは叶わない夢です。
なぜならば、世界はグローバル化しているからです。
それを図に示したのがこれです。
思えば、KENBOが就職した1980年代前半は売り手市場でした。
この時代はまだ学歴社会のかすかな名残があって、
就職の手段として有利に働いていたのは事実です。
その後、どんどんと社会は変化して今や学歴は本当の意味で
形骸化が進んでいます。
ある意味、本当の実力社会になってきています。
競争相手はしかも日本人に限らず、外国人もいっしょくた
の社会です。グローバルだからです。
ここでやっとこの記事の主題に行き着くことができました!
今、あなたに子供がいて、就職はまだまだ先だとしましょう。
この先、良い学校に入れて、良い職場に入れるということに
どれだけの意味があるのかをよくよくお考えになって
欲しいと思います。
極端に競争の激しい高付加価値の仕事か、もしくは
低賃金労働しかないEクワドラントの世界に子供を送り
神経の磨り減る競争をさせたいですか?
それより、自分自身で仕事を創造し人生を楽しめる
EクワドラントよりSクワドラントへ、
EクワドラントよりBクワドラントへ
という世界を考えることととどちらが
子供にとって幸せなことでしょうか?
ネットビジネスの話に限りませんが、デジタルネイティブ
である現代の子供の未来を、従来の硬直した世界観で
縛ることは本当に日本の未来を奪うことになりかねないと
思います。
デジタルネイティブと程遠い、KENBO世代のような
デジタルディバイドであっても、グローバル化とIT化の
波に逆らわないようにSクワドラント、Bクワドラントを
追求していくことをお勧めしているのもまったく
同じ理由に他なりません。