この記事は、以下前篇の続きにあたります。
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Jabra EVOLVE2 85│SONYやBOSEではなく辿り着いたノイキャンヘッドセットのワケ~注文から到着まで
このたび、どうしても入手したかった高性能ヘッドセット Jabra EVOLVE2 85(公式には2020.5.20販売開始ですが・・・)が届きました。 こいつです! 本記事では、このモデ ...
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おそらくですが・・・
本記事の投稿・公開時点ではJabra EVOLVE2 85に関して
日本で最初のレビュー記事にあたるかと思われます。
なぜなら、コロナ影響で世界的にニーズが沸騰し
今現在も欠品(=生産が間に合っていない)
をサポートセンターにも確認しており、早い話がほとんど
市中に出回っていないからです。
私はおそらく国内で最も早く入手できたクチになるはずですが、
これには販売前のJabraのHP経由でのJabra オンラインストアにて
先行予約したことと、シッピングで特別料金(1500円)を追加したこと
この2点が大きいと思っています。
さらに予約から到着まで、何度もサポートセンターに
問い合わせを行っておりましたが、このくだりは文中にてご説明します。
ではでは、ともかくは実機を使ってのレビューを早速始めます。
Jabra EVOLVE2 85には複数オプション選択肢がある
「Jabra EVOLVE2 85ください」と言っても実は
細かくいくつかのオプション選択肢があります。
いくつかといっても、実際3つの選択になります。
EVOLVE2 85を購入する前にチェック!
- Teams特化モデルか、UCモデルか
- Bluetooth アダプターはTypeAかTypeCか
- 充電スタンドは必要か、不要か
Jabraオンラインストアでの注文画面ではこうなります。
以下は、「先行予約」時のもの。
で、今はこうなってます(↓)価格は変わりませんね。
入庫待ち、という状況です。
(充電スタンド:6000円分を選択していない価格です)
この3つの選択は重要なので補足しますね。
Teams特化モデルか、UCモデルか
そもそも業務用ヘッドセットとして生まれた製品です。
Teams特化というのはMicrosoft Teamsで
オンライン会議を常とする人に向いています。
詳細はマニュアルなどで紹介されていますので省略しますが
ボタン類、Teams起動、参加など「一発」でできるという
便利機能があるという理解でOKです。
一方、UCモデルのUCとはUnified Communicationの略でして
ZOOM、Webex、Teamsなどいろいろな道具をその場で
分けて使っている、という用途であってほとんどの人にとっては
こちらのUCモデル選択をおススメします。
なおTeams特化といっても、ZOOMなどが使えないというわけではありません。
Bluetooth アダプターはTypeAかTypeCか
PCに接続するBluetooth アダプターで
TypeAかTypeCかを選べます。
どちらかを選ぶことになり、両方は選択できません。
このBluetooth アダプターに何のメリットがあるかというと
まず接続有効範囲が最大30メートルに拡大することです。
通常Bluetoothでは、2,3メートル範囲を超えると
接続できませんが、30メートルは便利です。
しかも接続状態も安定しています。
家庭内で利用する分には、大概の場合これだけの距離を
保証してもらえればどこにいても不都合はないでしょう。
充電スタンドは必要か、不要か
もちろん、充電スタンドは無くても大丈夫です。
代わりにUSBケーブルで充電可能なので。
ただやはり購入して正解でした。
ヘッドセットの片側に接点があって、それを充電スタンドの
アームを支える部分に沿って載せる感じですが、
素早く置けて、素早く取り出せるしとにかく便利。
6000円(税別)ですが、充電スタンドに置くと
ヘッドセットのランプ状態で充電状況なども
ぱっとわかる、こういうさりげない機能が助かります。
Jabra EVOLVE2 85の総評
そもそもヘッドフォン以上に、優秀なヘッドセットである。
このことを念頭に置いて評価すると、文句のつけどころが
ほとんどありません。
後述するように「弱点」が無いわけではありませんが
それを差し引いても、現在世界中で使われている
ヘッドセットにおいてはとびきりのレベルです。
またヘッドセットのマイク(アーム)は取り出しても
そのまま格納状態でも使えます。
デザイン面でこの点でも違和感なしに
優れたヘッドフォンと言っても差し支えないと思います。
Jabra EVOLVE2 85のおススメポイント
マイク性能
私が最重要視したのがまずこれです。
オンライン会議はもとより、ネットでのコンテンツビジネスにおいて
動画や音声ファイルの作成は欠かせない状況になっています。
このとき重要なのは;
(1) 明瞭に声を届けること
(2) 周囲のノイズなしに録音できること
の2点だと考えています。
理由も明確です。
オンライン商談の際に、マイクに関連したちょっとした
トラブル(ちょっと聞きにくかったとかもそうです)のせいで
台無しにしたくないこと。
次にネットビジネス上のコンテンツ作成において
録音性能をMAXにして、品質を維持向上させること。
以上のことから、私にとっては
マイク性能はいわば投資にあたります。
しかし、これを実現するのは結構苦労します。
インナーイヤー型のイヤフォンの片側のケーブルに
マイク付いたものを一般によく見かけますが
オンライン会議ではギリギリなんとかなっても
録音、特にコンテンツ化する、録音したものを商品化する
という目的では使い物になりません。
ひとつは指向性マイクではないため雑音も普通に拾うことと、
口元とマイクの距離が一定ではないため、声が途切れたり
遠くなったり近くなったりすることです。
こういうことから、かれこれマイク探しでは
これまでYouTuberご用達と言われるものを含め
10数種類はいろいろ試してきました。
EVOLVE2 85は、従来の同社最高性能となる
テンマイクテクノロジー(10個のマイクが内蔵されています)
によりこれらの課題を難なく片づけてくれました。
ブームアームを下し、ちょっと口元にひねると
アームを下ろさない状態の8マイクに加えて2個のマイクが追加されます。
10個のマイクが音声のみを抽出し、雑音を除去して相手に届ける、
雑音を排除して自分の音声だけをクリアに録音する、
というシンプルな目的をこれ以上ないレベルで達成してくれてます。
何度か友人や家族にZOOMやSkypeで試してもらったところ、
極めて明瞭に聞こえる
というコメントばかりでした。
ノイズキャンセリング性能
アクティブノイズキャンセリング(ANC)、ヒアスルーモードなど
昨今のノイズキャンセリングヘッドフォンが持つべき機能はあり
概ね必要にして十分な性能かと思います。
SONYのWH-1000XM3同等くらいかな。。。
厳密にはSONYのほうが少し強力かもしれません。
ただノイズキャンセリングの強度というより
その状態はストレスになりにくい感じです。
おそらくメモリーフォーム(イヤーパッド部分や上部のアームにあるパッド)
の具合が柔らかくぴったりになるせいか、デジタルのみではなく
総合的にノイズキャンセリングを達成していることが
伝わってくるので良しとします。
デザイン
さすがにデンマーク、北欧の香りがします。
シンプルにして上品、高級感に溢れます。
好みがあるでしょうけど、渋くて無駄なものが無い、
それでいて一見して、或いは触っただけで高級感がわかる、
そういった意味で私にとっては文句なしです。
使い勝手
いくつかの項目にわけて評価してみます。
ボタン操作
向かって左側。
上にあるボタンがモード切替です。
ヒアスルー、ANCなどの切り替えです。
その下にPower ON/OFF、Bluetooth接続用、
さらにその下にUSB-C、また3.5mmジャックも用意されています。
向かって右側。
こちらはスピーカーの音量+、-
音楽再生中のコントロールボタンです。
こういうのは一般的などこでもあるようなものなので
それがまた違和感なく操作可能です。
ところで電源やBluetooth以外に、何の目印もありませんね。
これはヘッドセットを装着した状態では各ボタンの意味を
あらかじめ理解していないと使えないという意味もありますが
そもそも頭に装着していると見えないので目印あったところで意味がありません。
このあたりも非常に合理的です。
それぞれのボタンは適度に離れていて押し間違える
ことはないはずです。
このあたりも非常によく考えられて作られていると思います。
2台同時接続 + 3台目は有線で
ひとつ前の記事で「そよパパ」さんのレビュー記事を
ご紹介していますが、2台同時接続は非常に便利は当然ながら、
さらに3台目を有線接続できるとさらに重宝します。
ここご覧になってくださいね。
(モデルは違いますが、共通仕様なので)
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https://soyo.life/review/impression-jabra-elite-85h-for-4-months/
続きを見る
私の用途では、PC1台目(会社のPCとか仕事で使うPCを選択)は
Bluetoothアダプター付けて常時スタンバイ。
PCとダイレクトではなくBluetoothアダプターとペアリングしておきます。
2台目はスマホですね、こちらも普通にペアリングしておきます。
スマホに電話かかってきても、右側のイヤーパッドをタップすると
すぐに応答できます。
で、3台目はもうひとつ別のPC。
こちらにBluetoothアダプターを差し替えるという手もありますが
ちょっと面倒でしょ?
こんなときに有線ケーブルがあると、考えることなしに
普通に繋がりますので、やってみるとわかりますけど
超便利ですね、USBでも3.5mm用端子のどちらもOKです。
充電スタンド
先にも述べましたが、あったほうが便利なのは間違いありません。
後付けで別途購入も可能ですが、今はヘッドセット需要が急増しており
あったらいいかも・・・と思ったら注文時に同時に申し込むことをおススメします。
そうでないと単品で申し込んでもいつ入手できるか
これもまた不明なので。。。
ヘッドセット(左側)に充電用の端子がついており、
アームをガイドに載せておくだけで、あとは
ヘッドセットのLEDがステータスを表示します。
バッテリーの持ち
37時間という保持時間だということですが
限界まで試したことがまだありません。
一日中、朝から夕方までヘッドセットつけたままで
何度も試しましたが、その間にZOOMで各1時間を3回とかも入れて・・・
全くバッテリー状態を心配することはありませんでした。
キャリーケース
ヘッドセットがコンパクトに折り畳めて
専用のキャリーケースは剛性もあり、
バッグの中に無造作に入れても問題ありません。
このキャリーケースが無駄に大きくなく
コンパクトに出来ていること、Bluetoothアダプターも
格納もちゃんとできるようになっておりGOODです。
Jabra EVOLVE2 85の弱点
どんな製品であれ、完璧なものは存在しません。
あくまで私見ながら、ここが惜しい!
と感じた点が以下になります。
汗かき、夏場には特に注意
イヤーパッドも頭頂のアームにあるパッドの
メモリーフォームは素晴らしい着け心地です。
たくさんのシミュレーションを重ねていることもあり
絶妙ともいえる着け心地です。
一度、エアコンはあるものの締め切った部屋で
数時間つけたままでPC作業をして気づいたことがありました。
それはイヤーパッドに汗がそのままついてしまうことです。
密閉状態なので当たり前と言えば当たり前ながら、
汗かきの人、そうでなくても夏は汗のシーズンでもあるので
汗がついたら拭きましょう。
価格もハイエンド
50000円(充電スタンドなし・税抜き)をどう見るか、です。
これをヘッドセットではなくヘッドフォンとしての
使い道しか無い場合はきっと割高になります。
SONY製でリリースの予定と聞いている
WH-1000XM3の後継機は同価格帯らしいので
音楽を聴くためだけ、ならば選択肢から除外したほうが良いかもしれません。
Jabra EVOLVE2 85は何といっても基本の用途はヘッドセット。
クリアな音で通話する、録音する、
またノイズに邪魔されないで仕事する、
こういった目的では叶う製品は今のところ他にないと思われます。
また今のところ、Jabra EVOLVE2 85が流通するには時間かかりそうです。
今すぐ、ならばのお勧めはJabra Elite 85hなら
3万円クラスに値下がりしていますのでお買い得かも。
国内サポート対応でわかったこと
辛口の表現になりますが、注文から到着までの間で
私自身、理解できたことをまとめておきます。
「注文したのにいつ届くのか?」
まだ生産が追い付いていない今だからという事情かも
しれませんが、こういうことに神経質な方にはご参考になるかもです。
当初、EVOLVE2(いくつかモデルがあります)のアナウンスが4月にあり、
製品出荷は5月下旬と言われておりました。
このころ、緊急事態宣言真っ最中であり、
早く届いて欲しいと思いつつ、他のおもちゃのようなイヤフォンで
ZOOMやTeamsのオンライン会議をしのいでおりました。
5月末になっても連絡が来ないため、サポートへメールを送りましたが・・・
メールはちっとも応答がありません。
よくよくHPを探してみるとサポート対応の電話番号もあったので
そちらにかけてみました。
実は埒が明かないため、何度もサポートへ
電話するはめになってしまったのですが・・・
ここでわかったこと。
・出荷は香港から行われること
・日本のサポート関係者は出荷前の状況を知るすべがないこと
以上です。
実際に香港から出荷されたのは6月末でした。
かれこれ4月に発注後、2ヶ月半待たされたわけですが
いつ出荷されるのか?見込みはどうなのか?
そのあたりの情報は一切わかりませんでした。
というより、国内サポートメンバーは親切に対応いただきましたが
残念ながら製品出荷の見通しなどの情報にタッチできないのだと聞きました。
私は送料として別料金を支払いました。
別料金を追加すると、香港から優先的に少量でも
国内向けにフライトで運輸されるということです。
別料金が無い場合、たぶんですけど
まとまった数の注文が揃ってようやく出荷になるようです。
ということでデンマーク発のJabraは製品自体は
非常に優れており、日本国内市場でももっと拡販できるはずです。
SONY(日本)やBOSE(アメリカ)のテイストよりも
北欧の雰囲気が好きな人も多いはず。
国内サポートは本社との情報共有を進めるような
改革を今後期待しています。