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ウクライナ避難民女性と松任谷由実さんの「VOYAGER」の話

この話、どうでもいい話かと思いますが最近の私の個人的な話に留まり恐縮です。

普通で言うサラリーマン生活を卒業して今でも、いくつかの企業へのサポートや
それとこのサイトのメインテーマであるネットでのコンテンツビジネスにも日々忙しく働いています。

私の関わっている企業のひとつは、社会福祉活動を本業として続けており、
これまでアフリカや一部の東南アジアからの日本国内への難民を支援しています。

私は実際のところ、ほぼボランティアに等しく
自分にできることが何かあるはずと思ってこの活動にも関わっています。

こういった活動の中で、偶然にウクライナからの避難民女性(20代)の
日本での仕事探しなんかにも関係することとなったのです。

ある時、この女性の会話で日本のアニメおたくでもあり、
日本に来て知ったというエヴァンゲリオンの話になりました。

カラオケでVOYAGERの歌詞を見た彼女は・・・

エヴァンゲリオンに興味を持った彼女は、映画化されているのかも次々と質問し、
それはそれで盛り上がったのですが、一旦ここでこのエヴァの話は終わりです。

ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、日本語能力試験なるものがあって
ここにN1~N5までのレベルがあり、個人的な感触ではN1はペラペラ、
N2では仕事にも支障ない感じでやっていけるというレベルです。

詳しくはご参考までにこちら(↓)

N1~N5:認定の目安 | 日本語能力試験 JLPT
N1~N5:認定の目安 | 日本語能力試験 JLPT

国際交流基金と財団法人日本国際教育支援協会が運営する日本語能力試験・公式サイトです。日本語能力試験は、日本国内および海外において、日本語を母語としない人を対象として日本語の能力を測定し、認定することを ...

www.jlpt.jp

で、このウクライナ女性は現地で日本語を勉強していたこともあってN2です。
日本語について通常のやりとりでは全く問題ありません。

彼女のたっての希望で日本文化の一端でもある『カラオケ』に
行ってみたいということになり、若手数名を引き連れて都内カラオケ店へ行ってみました。

そのとき、エヴァンゲリオンが好きだったはずだなと思い出し、
最終話となった映画で使われていた松任谷由実さんの「VOYAGER」をリクエストしてみました。

VOYAGERについては以下の記事でも触れております。

シンエヴァにシンクロし過ぎで必涙『VOYAGER〜日付のない墓標』と『One Last Kiss』 - インフォレビュー(INFOREVIEW)
シンエヴァにシンクロし過ぎで必涙『VOYAGER〜日付のない墓標』と『One Last Kiss』 - インフォレビュー(INFOREVIEW)

シン・エヴァンゲリオン劇場版の挿入歌、宇多田ヒカル『One Last Kiss』と松任谷由実の「VOYAGER ~日付のない墓標」が涙を誘うワケ

www.ifrv.net

VOYAGERのメロディとともに歌詞がスクリーンに出てきました。
N2(日本に来てN1に近い)の彼女は歌詞の日本語を普通に読み、理解することができます。

歌詞冒頭部分を引用します。

傷ついた友達さえ
置き去りにできるソルジャー

あなたの苦しさを私だけに
つたえていってほしい

忘れない 自分のためだけに
生きられなかった淋しいひと

私があなたと知り合えたことを
私があなたを愛してたことを
死ぬまで死ぬまで誇りにしたいから

同行者全員の目が真っ赤になりました

歌詞を見て大きく見開いた彼女の目に、
冒頭の2行に達したところでぷっくりと
大粒の涙が浮かんできました。

それからみるみるうちに涙が頬を伝わり、止むことはありませんでした。

私としては不覚にも、相手の気持ちを察せずこの歌をリクエストしたことを
一瞬後悔したほどです。

知らないうちに遠くから来た若い女性を傷付けてしまった。
そう思って悔やんでおりました。

彼女は私たちの知らない家族のことを話し出したのです。

彼女のお兄さんがまさに今、戦場にいるということを初めて聞きました。
まさしくソルジャーなのです。

彼女はお兄さんのことを思い出し、この切ないメロディと歌詞に
自分の気持ちを重ねていたのです。

自分の気持ちそのものだと彼女は泣きながら話してくれたのです。

松任谷由実さんのVOYAGER。
エヴァンゲリオンでもつい泣いてしまいましたが、
歌詞がこれほどに人の心をうつことにあらためて凄さを思い知らされました。

この歌詞は・・・

ウクライナ戦場にいる兄、弟、夫、息子、孫、恋人をいつも心配している
家族や恋人の気持ちそのものだと痛感しました。

カラオケには30代の若手男性2名、20代から30代にかけての女性2名、
そこにウクライナ避難民である彼女と、歳の差で場違いな私で乗り込んだのですが、
彼女の話を聞いて全員の目が真っ赤になるほどでした。

実際、VOYAGERが話題になってこれ以外に歌う気持ちが
なくなったほどでした。

音楽の力はすごい。
メロディも歌詞もこれほどに人の心に突き刺さるのですね。

因みに音楽はコンテンツそのものです。
人の情動に働きかけます。
だから強い。