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「ユーチューバーになりたい!」子どもに言われたときの返事に「稼ぎ方」の秘密が詰まっている話

一見まったく違う話の中に、探している答が見つかることがままあります。

ベネッセとプレジデントオンラインの記事の中に
「ネットで稼ぐ」ことの本質に迫る話を見つけました。

1247万回再生だったのに収益は328円

まずは現実に起きている事実を見てみましょう。

こちらのプレジデントオンライン記事は昨今のYouTuber実態を
具体的に且つ生々しく説明していてとてもわかりやすいです。

広告収入が激減と告白するYouTuberが相次いでいる状況を、
成蹊大学客員教授の高橋 暁子さんがまとめておられます。

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1247万回再生だったのに収益は328円…ユーチューバーが「稼げない仕事」に激変してしまった根本原因 ライバルTikTokの広告収入は5年間で70倍に | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
1247万回再生だったのに収益は328円…ユーチューバーが「稼げない仕事」に激変してしまった根本原因 ライバルTikTokの広告収入は5年間で70倍に | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

広告収入が減ったと告白するYouTuberが相次いでいる。成蹊大学客員教授の高橋暁子さんは「いまはTikTokのようなショート動画の時代。YouTuberが生き残るためには、広告収入に頼る古いビジネス ...

president.jp

前記の記事にあるように、YouTuberが生き残るには
広告収入に頼る古いビジネスモデルからの脱却が必要
というのはその通りだろうなぁと思います。

広告収入とは要するに「アドセンス広告」のことです。
広告主である企業がYouTubeというプラットフォームに広告出稿することが、
その企業の価値を高める、利益に繋がると判断してこそ広告が存在します。

その広告の奪い合いがどんどん厳しくなっているという状況が想像できます。

Googleの持ち株会社、Alphabet(アルファベット)による2022年10~12月期の
決算内容を見てもその背景が読み取れます。

この決算内容によると特に落ち込みが激しいのがYouTube広告です。
YouTube広告では前年同期比7.8%減の79億6300万ドルにとどまり、2四半期連続の減収です。

YouTube広告が減収になったのは2022年7~9月期からで、ここ半年で変調している状況ですね。

「ユーチューバーになりたい!」子どもに言われたとき、どう答えますか?

それにしても、先ほどの記事に載っているベネッセの2022年12月調査にて、
「小学生がなりたい職業ランキング2022」
第1位がユーチューバー
というのはなんとも世相を表しているとしか言いようがありません。

これが大学生あたりになってくると、現実はそう甘くはないことがわかり
さすがにこの順位は下がるようです。

因みに個人的には・・・
ユーチューバーを職業として定義すること自体に違和感があります。

会社員、教師、医師、弁護士、アニメーター、漫画家、小説家・・・
これらはすべて誰が見ても「職業」と言えます。

ところがユーチューバーとは・・・
YouTubeという特定企業のサービスプラットフォームに依存して広告収入を得ている人
であって、非常に狭い範囲の定義でしかありません。

YouTubeというサービス、プラットフォームが世の中の変化に合わせて
どんどん変わっていく、或いは無くなって別のサービスに生まれ変わる可能性もあります。

YouTubeというプラットフォーム上で広告収入が得られるサービス提供期間のみ有効
という意味では、今の小学生が大人になった時点では
どのみち今と同じYouTubeであるはずがないことは大人なら容易に想像できます。

またYouTubeショートは、TiktokやInstagramに対抗するために提供されていますが、
現代に生活する人々は、ネット上での動画消費にかける時間がどんどん短くなっています。

長編の動画に時間をかけるのではなく、スマホ片手にごく短い動画を観て
さっさと次へ、一か所に長時間滞在したくないというのが今の時代を象徴しています。

さて本題に入りましょう。

あなたが小学生の子供を持つ親であって、子供が
「ユーチューバーになりたい!」
と言ってきたらどうしますか?

次のベネッセ教育情報サイトの内容には
「なるほど~」と頷かせるものを感じます。

下矢印
「ユーチューバーになりたい!」子どもに言われたとき、どう答えますか?|ベネッセ教育情報サイト
「ユーチューバーになりたい!」子どもに言われたとき、どう答えますか?|ベネッセ教育情報サイト

【ベネッセ|進路・職業】ユーチューバーに憧れる小学生が増えています。「進研ゼミ小学講座」の調査では、将来やってみたい仕事として男子は2位、女子は4位にユーチューバーがランクイン。とはいえ、保護者の時代 ...

benesse.jp

子どもの夢をいきなり否定しても何も前進しません。

ベネッセの記事にあるように、
「どんな力が必要かな?」「そのために何が必要だろう?」との質問で視座を高める
という意見には私も賛成、というか他に良いアイデアが思いつきません。

この記事後半に出てくる以下の部分にふと立ち止まりました。

ベネッセ記事より引用

ふと思ったことは、ここの「動画」とある箇所を、
「商品」とか「コンテンツ」、「メルマガ」、「サイト」等に
置き換えてもそのまま通じるなぁ。。。

ということでした。

「起業できるでしょうか?」というご相談

私のことをご存じの方から、
「今の仕事に先が見えないのでネットで起業したいのですができるでしょうか?」
というご相談を受け、ZOOMや対面でお話を聞く機会が年間にちょいちょいあります。

起業という意味ですが、まずは個人事業主としてネット上で
サイトアフィリエイトやYouTuberなどとしてデビュー、あるいはコンテンツ商品を販売し、
「稼げるでしょうか?」
「しかもできるだけすぐに」

という気持ちが根っこにあるようです。

その気持ちはわかりますが、お話を聞くにつけだいだいのケースでは、
今の考え方では難しいです」
と厳しめのご返事をすることが多いです。

こういうケースで共通していることは、
ビジネスマインド
にあたるものが弱すぎることです。

一般論として起業するということは、

  • 社長になるということ(個人事業主であっても)
  • 営業力が必要
  • 企画力も必要
  • 何よりコミュニケーション力が必要
  • さらに言うと、フットワーク軽さも必要

だと思うわけです。

資金力などもあれば越したことに違いありませんが、
現実はお金を稼ぎたいから起業したいとなるのが普通でしょう。

また音楽やアートなどの世界で世間が認める特別な才能があり、
誰かがスポンサーになって持ち上げてくれるならまた話は違うかもしれません。

一般の無名の人が起業するとなると死にもの狂いで頑張って、
それがお客さんに認められるようになって初めて商売が形になっていくものです。

だから、「稼げるでしょうか?」
という質問を投げる時点ですでにスタートラインにさえ立っていないと思うわけです。

それに誰かが成功を保証してくれるわけでは決してありません。
できることは「じゃあやってみたら」と背中を押すくらいのことでしょう。

死にもの狂いでもがいてみて、自分自身のビジネス上の
具体的な課題・問題を自覚して、その解決の突破口を探すというのならわかります。

こういう人はフットワークが軽く柔軟な思考ができるはずですので、
ちょっとしたアドバイスなどをきっかけに
解決の糸口を自ら発見し、すぐに行動するはずであり、
だから黙っていても間もなくうまくいき始めるに違いないと感じます。

最後にとても大切なことですが、先ほどの
「営業力」「企画力」「コミュニケーション力」「フットワークの軽さ」
を最初から合格点状態で始められる人は多くいません。

しかしここに救いがあって、
「営業力」「企画力」「コミュニケーション力」「フットワークの軽さ」
いずれも自己管理次第で後から身に付けられるものだということです。

私自身もその昔、この4つともまるきりゼロに近かったと自覚しています。
で、今も修行中であり、いつも合格点にまだ達していないと嘆いているほどです。

才能が無い・・・などと下を向く前に
必要だから頑張って自分なりにモノにしていこう、
自分自身を鼓舞し続けられる人になりましょう。

その過程の中で、だんだんと仕組みができてきて
お金がついてくる、という循環が生まれると体験から確信しています。