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馬渕俊介さんの「東大入学式 祝辞」がSNSで絶賛!に深く共感した話

本当に久しぶりに、感動スピーチに巡り合うことができました。

今年(令和5年)の東京大学入学式において、馬渕俊介さんによる祝辞(スピーチ)が
SNSでバズりまくり絶賛の嵐というニュースを見て公開されているスピーチ全文を読みました。

このスピーチ、いろいろな意味で共有したいと思い個人的見解を添えて
自分なりにまとめたのがこの記事となります。

当ブログは個人事業主がネットビジネスで道を拓くためのマーケティングなどに
多く触れていますが、もちろんそのことにも関係するのでご紹介しています。

馬渕俊介さんとスピーチ全文

この祝辞(スピーチ)を読むまで、馬渕俊介さんのことは全く知りませんでした。

ざっと経歴を調べてみると、東大卒でビル&メリンダ・ゲイツ財団 シニアアドバイザー。
グローバルファンド 保健システム及びパンデミック対策部長とあり、
世界のコロナ対策を評価し今後のパンデミック対策に向けた国際システムの改革を提案する独立パネルの中心メンバーとのこと。

おおっー!なんだか凄いだけじゃなく一風変わった経歴をお持ちの方・・・
そんな印象でした。

東大入学式の式辞、祝辞は東大総長含めて4名の方がご挨拶されたようです。
公開されているそれぞれの方のスピーチはどれも素晴らしいものです。

ただ、馬渕俊介さんのスピーチは私も圧倒されました
名スピーチとはこのことだと読んですぐに理解できました。

その全文がここに公開されていますので、是非一度お目通しください。

必読!
令和5年度東京大学学部入学式 祝辞(グローバルファンド 保健システム及びパンデミック対策部長 馬渕 俊介 様) | 東京大学
令和5年度東京大学学部入学式 祝辞(グローバルファンド 保健システム及びパンデミック対策部長 馬渕 俊介 様) | 東京大学

www.u-tokyo.ac.jp

ここに惚れた馬渕俊介さんスピーチ

馬渕俊介さんは、2つのことを話すと宣言され、
それが「夢」と「経験」

さらに最後にということで「人生のリスク」と、
つまり合計3つのことをお話されました。

それぞれについて、私の個人的な感動ポイントを述べます。

夢~「夢に関わる、心震える仕事をして欲しい」

本当に好きなことをやる。
馬渕 さんはそう説いています。

そうでないと・・・
「幸せの尺度が『自分が他人にどう評価されているか』になってしまう。
それではうまくいかないときに持たないです。」

そうですよね、ついつい自分がどうかではなく
他人にどう評価されているか、で窮屈になったりストレス溜まったり、
遂には心が折れたり・・・

という日常に振り回されて生活しているのが私たち凡人の生き様かと。
私自身もこれじゃダメだと言いつつも、何十年もそういう枠の中で生活してきたように思います。

さらに・・・
「夢は、待っていれば突然降ってくるものではありません。
探し続けて、行動してみて、その中で少しづつ『彫刻』のように形作っていくもの」

「彫刻」かぁ・・・なんて素敵な表現をする人だろうかと感じました。

経験~「組み合わせ」と「環境が人を作る」

馬渕さんはこう言っておられます。

「いくつかの重要な分野の経験やスキルを、自分だけにユニークな組合せとして持っていて
それらを掛け算して問題解決に使えるのは自分だけという『オンリーワン』には、なることができます。」

人は弱くも強くもあるがひとりでやり遂げることは難しい。
だけど「環境が人を作る」とのメッセージ。

これはどんな会社でも、普通によくある出来事です。

例えば、A君は普通にはちゃんと仕事するんだけど、自主性もリーダーシップもあまりなさそう。
なにか光るものが無い。職場ではそう思われていましたが・・・

ある日、突然に課長を拝命。
A君は自信なげでしたし、職場の仲間も大丈夫かなぁ。。。と心配顔。

しかし、課長となったA君はその後、どんどんと
やるべきことを決め、指示を出していけるようになった。。。

ということはよくあることです。

これは、肩書と立場がA君を変えたということです。
正確には肩書の重みをA君が自覚して、考え方や行動が変わったということです。

「組み合わせ」の話に戻りますが、まさにこれこそ凡人の生きる術(すべ)かなぁ。。。と。

特定の分野でとびきりの才能がある人は、いるにはいるがとても少ない。
言うまでもなく、こんなことは誰もが知っていることです。

となると、特に何かで傑出しているわけではない一般の人々、私たち凡人はどうしたらいい?

というのが、「組み合わせ」だとなればしっくりきます。
合わせ技でなんとかしのぐ・・・という感じですが、
私はこの厳しい世間で生き延びる本質を鋭く突いていると思います。

人生のリスク

馬渕さんによると・・・
人生はおよそ3万日だそうです。

1706年に生まれたアメリカの政治家、ベンジャミン・フランクリンは
「人生は時間で出来ている」
と喝破していますが、確かに言われてみるとそうだな。。。と。

そうすると3万日という限られた時間の中で、リスクをどう見るか?
ということについて、馬渕さんは;

「考えるべきリスクは、何かに失敗するリスクではなくて、難しい挑戦に踏み込まないことで、
成長できず、なりたい自分になれないリスク、
世界に対してしたい貢献ができないリスク、
行動を起こさずに『現状に留まることのリスク』だと思います。」

・・・ううぅ、素晴らしい!ブラボー!

そうだよね、そうだよねと行動を起こさなかったことで悔やんだこと、
行動を起こして悔やんだけども他に選択肢は無かったと慰める自分がいます。

人生3万日として、しかしその長さも保証されているわけではなく、
突然に事故や病気などで終止符を打たれることもあり、
誰も自分のことはわかりません。

何もしなくても明日は今日と同じように生きる日が続く・・・
というおぼろげな期待と不安の中で私たちは生きているように思います。

結果がどうあれど何か努力した生き様と、何も行動を起こさずにじっとしているだけの人生、
どう考えるかは他人ではなく、自分しかいないのも事実かなと。

練られたプロのライティングスキルに感服

さぁ、この記事の締めくくりになります。
あなたや私のようなネットでビジネスをしている、或いはこれからやりたい、
と思っている方に向けてお話します。

馬渕俊介さんのスピーチが、なぜ際立っているのか?
ということについて、大変に勉強になる極めつけの技が見当たるのです。

この際立っていることについては、私は次のように理解しています。

  • ポイントを3つに絞っていること(3つとは夢、経験、人生のリスク)
  • 国籍・年齢・性別・環境問わずどんな人にも当てはまることを述べていること
  • 自分の具体的な体験がバックボーンになり、リアリティ・説得力が半端ないこと

これらは、実はマーケティング含めさまざまな場面で共通して使える技です。

それぞれ少し踏み込んで説明します。

「3つ」に絞る

他人に何かを主張したい、説明したいときに
だらだらとしゃべっていては、相手は聞いているようでも実際には伝わらないでしょう。

「3」というのは不思議な数字で、これが4とか5になるともうダメなのです。

もう聞きたくなくなる、面倒になる(脳がそう反応する)のです。

論点が明確になり、伝わりやすい3という奇数の持つマジック。
一般にアピールするのは「1つ」からMAX「3つ」までに絞るのがポイントです。

その3つを意識的に、効果的にスピーチに活かしている
最初に私はそう感じました。

主題をこの3つに絞っていることだけからも、
相手に何かを伝えるプロの技を感じました。

どんな人にもあてはまる

このスピーチ、もともと誰に話しているのかというと
まさしく東大受験に合格した新入生です。

しかし、スピーチの内容は胸に手を当てれば、
・・・これは自分に当てはまることじゃないのか
と思えるものです。

そうです、年齢、性別、もろもろの事情がバラバラのはずの
老若男女問わず誰しも、新入生というより自分向けのメッセージではないのか、
と思える内容なのです。

そうです、自分事として聞ける話なのです。
これが非常に素晴らしい。

高い視座から普遍性がある内容であり、
どの時代に生まれた人にとっても頷くところが大きい。

SNSでバズっているのは、新入生だけではなく、
その親御さんや家族が感激しているから大きな反響を呼んでいるのです。

誰も彼をも包み込むような内容は、高い視座と視点により、
この世に生きている人全体に通じる普遍性があるからに他ならない。。。
そのように強く感じました。

具体的な体験がバックボーン

馬渕俊介さんのスピーチを否が応でも説得力のある深いメッセージに仕立てているもの、
それこそがご本人の体験であり、それをわかりやすく具体的に説明されています。

結婚式の祝辞でありがちな、しゃべっている本人も胡散臭いと感じている
偉人の言葉やことわざを引き合いに出しているわけではありません。

あくまで自分自身の体験、です。

だからリアリティが迫力をもって押し寄せてきます。
話の骨格に命を与えているのが自らの体験から出てきた言葉です。

これはスピーチですが、もちろん即興ではなく原稿はじっくり練られたものだとわかります。
練りに練ってこうなった、と私は理解しています。

そしてこの練りに練られたスピーチ=コンテンツは、
ネットでのLP(Landing Pag)、教材、メルマガ、アフィリエイトだけではなく、
フツーに会社の仕事においてももちろん通じる内容かと判断します。

さてあなたはどうお感じになりましたか?