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Webデザインレシピ~孤独な作業の果てのキュレーション資産型ブログから発展

2014年3月13日

この記事は、ひとつ前の記事にてコンテンツ・キュレーションを追及した『ブログ事例』を3回ほど、
とても参考になるサイトのご紹介します、とお話した第2弾になります。

因みに第1弾の面白企画のほうはブログ記事にもあらましを
アップしましたので宜しければこちらもどうぞ。

面白企画とキュレーション記事の相乗効果で人気を集める941::blog

さて、この第2弾ですがブログ更新はここ1年以上ないももの
有名なブログですのでご存じの方もいらっしゃるかと・・

デザインプラスの中田俊行さんは、このブログのひとつの記事を
彼のベスト1として賞賛されていまして、私も自分にとって5本指には確実に入るブログです。

はよ書け、という声を背中に感じつつも実はほんとうにしみじみと
感じていることがあって、それはこの記事をお読みになっている方

の中には元気付けられる話かと思いますのでごゆるりとお聞きくださいね。
それでは、まずブログの紹介です。

Webデザインレシピ

私は最初このブログを見たとき、女性らしいブティック風デザインに
女の子向けに何かを紹介した、とにかく女性読者を想定したものだと
一瞬思ったのですが、実は中身はゴリゴリの素敵な教科書。

管理人の視座というものが明確で、記事に対する姿勢とともに
選りすぐったコンテンツを精密に、わかりやすく解説しています。

ウェブデザインレシピという名前そのものでして、任意の記事をクリックしてみてください。

ひとつの記事の最初に目次が出てくるボリュームたっぷりのコンテンツです。
このひとつの記事作るのに、どんだけ時間かかったんだろう!?
と茫然と立ち尽くてしまうくらいです( ´Д`)=3

それで、私が本当にお伝えしたいのはここからです。

私は1年半くらい前になりますが、このブログ管理人の
『高橋のり』さんにブログデザインの作成を打診したことがあります。

そうしたところ・・・

『今は、ブログデザインの作成をお受けしておりません』
というやんわりお断りの返事をもらったのですが、
それはやむないこととして、どうやったらこんな素敵な記事が書けるのか、
そしてさらに興味深いのは、このブログを起点に
どう発展してきたかがブログを見るだけで想像できます。

彼女は、このひとつひとつの記事を書いているときはとてもとても孤独だったはずです。

つまり記事を書いたからといってすぐに何か反応が出るわけではないし、
当時は無名だし・・・ほとんどの方が感じるようにほんとに長い間、コツコツと孤独感、
そして書いたからといってどうなのかといった不安にも苛まれていたはずです。

それ以前にもっと大事なことは、彼女も最初はド素人だったわけです、
ウェブデザインに関して。

素敵なHPなんかを見て、こんなデザインを作れる人ってすごいなぁ・・・
と遠目にあこがれている知識やノウハウの全くゼロの

ごく普通の女性が、今や堂々たるプロフェッショナルなわけです。

当然と言えますが、検索エンジンは彼女の見方に立ったようです。

そりゃそうですね、記事コンテンツはひとつひとつが
じっくりと彼女がかつて知りたかったこと、悩んだことを解説してあり、
結果としてホームページやブログデザインを少しでも自分でいじってみようかな
と思う人にとっては極めて優秀な参考書というレベルに達しています。

つまり、本当の意味で独創性があり、役に立つコンテンツ。
広告も控えめにこっそりと打ち出している程度で、ここで儲けようという発想はみてとれません。

時間がたち、人気が徐々にアップしてくるなかで目に止めた人がいて、
それがきっかけで本を出版することになり本が出ると、
またそれが呼び水となって次の本を、ということになり現在3冊を出版されています。

因みに、一般的には本の印税ではたいした稼ぎにはなりません。

1000円の本で印税が100円だったとして、1000冊売れて10万円です。
1万部売れると、今どきの時代、大ヒットに近い・・・

これはこちらの記事で書いた紀伊國屋書店本店の仕入れ責任者から
直接聞いた話なので間違いありません

紀伊國屋書店や三省堂書店に無名の個人が出版した本を平積みにしてもらう方法

1万部売れて100万円です。そこそこ大ヒットでその程度です。

ウェブデザイン関係の本は、読者属性が限定されるのでさらに難しいです。
しかし・・・本を連続して出すとどんどんブランド力がアップします。

そこから企業からのウェブデザイン関係の依頼が増えてくる・・・
こういったスパイラルこそが、本の出版価値ですね。

本の出版が目的ではなく、道具にするという意味合いです。

孤独で地道な道をコツコツ重ねていった先に
”普通のリアルビジネス”ができるくらいになる
というのがすごいところなんです。

ブログ記事はご覧のとおりに、汎用的な内容なので
流行り廃れといったことに左右されません。

だから更新していなくてもずっと人気を保っているわけで
これこそ資産ブログのひとつのモデルだと私は感じています。

何かネットで稼ぐというとまるでY=Xという直線的な関数の

イメージというか無意味な期待をもって始める、
あるいはそそのかすというものがやたら多いですが、
実体は投資が先行しますので一旦マイナスになって
そこでしばらく這いつくばる期間があって、
やがて芽が出るといった指数関数的なものではないかと思います。

高橋のりさんが渾身の記事をコツコツ書いていた時期は
まさにこの這いつくばってる期間だったはずで
人によって長いか短いかありますが、
その苦しい期間を堪えないと光は見えてこないという王道のモデルの原点が
このブログではないかと私は感じております。