ディスカウント

CONTENTS

セールス極意にほだされ喜んで買わされたそのテクニックとは~COACHアウトレットにて

全く予定もしていないのに、ついつい買ってしまった。。。

このような経験は誰にでもあることですが・・・
私の場合、本当にセールスの上手い人に勧められると
その上手さへの御礼からついつい買ってしまうこともままあります。

関東にある某プレミアムアウトレットで、昨日まさにこのまんまだった
という経験というか、セールステクニックについて語りたいと思います。

因みに日本国内のプレミアムアウトレットは、三菱地所グループが運営母体で
もともと国内外の著名ブランドが直接出店する、アウトレット専門の
ショッピングセンターのことです。
本家はアメリカですね。

名刺サイズの限定オファー

[font size=20 color="" bold=1]COACH[/font]と言えば、特に女性の間では人気の
ハンドバッグやアウターなどで有名なブランドです。

某プレミアムアウトレットにあるCOACHのお店は
商品のバラエティに富んでいるだけではなく
品数が非常に豊富で、且つ広々とした空間のせいか
とても入りやすい雰囲気でした。

ここに用事があったわけではなく、たまたま目に入った
COACHという名前に、ふらっと入ったところ
なんだかとてもかっこいブルゾンと同時に
『50%OFF』という広告も目に留まりました。

そのブルゾンを手にとっているうちに、
20代後半からせいぜい30代前半とおぼしき
すらっとした店員(男性)から
『よかったら、こちらもどうぞ』
といって渡されたのが名刺サイズのオファーでした。

その後、ポケットにしまったためちょっとクシャクシャに
なっていますがここには・・・
50%OFFの商品をさらにレジにて30%OFFにします。
さらに、ハンドバッグまたはアウターを2点購入すると
そこからさらに10%OFFにします、とあります。
そして・・・
『本券配布ストアにて当日のみ有効』
と締めくくっていますね。

コーチ アウトレット

[font size=20 color="" bold=1]これは上手いな[/font]、と心の中の声が聞こえます。
結婚指輪がさりげないくだんの颯爽とした店員さんが
近寄ってきてこのオファーの説明と、
私が手にしたブルゾンの商品説明をしてくれました。

定価はかなり高めですが、まず50%、そして30%・・・
うんうん、これなら納得プライス。

これはいいな!とさらに心の中の声が聞こえます。
私自身が営業畑が長いこともあって、
セールスの上手な人へはつい敬意を払いつつ
しっかり話を聞くことにしています。

セールスが上手いという意味は、
しゃべりが上手い、言葉巧みにということでは決してありません。

営業成績の高い人は、しゃべりは関係ありません。
そうではなくて、例えば次のようなことなのです。

●商品知識の豊富さ、深さ、正確さ(質問を繰り返すと理解できます)
●商品を扱う丁寧さ(例えばボタンひとつ外すときの取扱いで分かります)
●商品を購入することの価値(買わないといかに損をするかをうまく説明)
●商品への熱い思い(やっぱ、情熱があると乗せられます)

こういったことをひっくるめて
セールスマナー(ビジネスマナー)と言うのだと理解しています。

COACHのプレミアムアウトレット店で私が感じたことは
店員の教育が行き届いているということ。
ちょうどくだんの男性店員が離れていた間に、
そばの女性店員へ同じブルゾンで同じような問いかけをしたところ
前記のような商品知識、商品の取り扱い方、商品のもたらす価値
そして情熱といったすべてが及第点でした。

これだけでお店のパワーを感じられます。

もうこういったセールステクニックを披露してくれると
それだけでこの人からなら買ってもいいな・・・
いや、是非買いたい・・・
と結局こうなってしまうのです。

何度も耳にされていると思いますが、
人は感情で購入し、後で自分の理性を納得させる
ための理屈をひねり出すものです。

私の眼鏡にかなったこの店員さんから、まるで買う予定もなかった
ブルゾンとバッグを見事に買わされました。。。

ただ買わされた私は、納得済みでしかも
とてもいい買い物をしたと満足してます。

さて、ここでようやく本論というか大事なポイントです。

先ほどの名刺サイズのオファー。
50%OFF⇒30%OFF⇒10%OFFの件です。

上手いな・・・と感じたのはこの数字の見せ方

50%OFF⇒30%OFF⇒10%OFFと並べられると
なんとなく足し算して
わかった、つまり90%OFFか!
と感じてしまう方もいるかと思います。

ただそれは間違いで、心理的トリックを
上手に活用しているのですが、これは掛け算になります。

(1-0.5) x (1-0.3) x (1-0.1)
= 0.5 x 0.7 x 0.9 
= 0.315

つまり、商品価格は定価の31.5%になります。

実際は、概ね70%OFFという感じです。

ポイントは何かと言うと、
[font size=20 color="" bold=1]最初から70%OFFだとは言っていないことです。[/font]

70%OFFという代わりに、最初に50%OFFがあって
次に30%OFF、さらにダメ押しで10%OFFという
別々の数字を見せることによって70%OFF以上の
心理的効果をもたらしている点です。

これ、実際にはセールなんかでしょっちゅう使われていて
冷静に考えればすぐわかることなのですが
なんとなく得した気分にさせる・・・
このことがことのほか大切なのですね。

なぜなら人は感情でモノを買うからです。

このテクニックに乗っかって買わされた私は
セールスが何かを見事に演じてくれた若者に

『お兄さん、クロスセルが上手いよ。
 その上手さに感動して買うね!』

と言ったところ、恥ずかしがりつつもニヤッと苦笑してました。

クロスセルという言葉はご存じない方でも、例えば
ハンバーガー注文したら、よくサイドメニューを勧められますが
あれのことです。

何かの商品の購入した客に、
関連する商品や、組み合わせで割引になる商品などの
購入を勧めるセールスがクロスセル。

他にアップセル、ダウンセルとかいろいろ用語ありますが
私も例外ではなく、わかってても見事に買わされてます(笑)

真実のセールステクニックは詐欺師に聞け!

ここまできたついでに、セールスと人の心理の奥を
実例で暴いた傑作本に触れてみます。

言葉を飾らないところが気に入ってるダン・ケネディの良書で
あまりの面白さに私は一気読みしました。

ダン・S・ケネディ(Dan S. Kennedy)とは言わずもがなですが
元祖ダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)とも言うべき人です。
アメリカはもとより、今国内の情報ビジネスに携わっている人なら
そして多少でも利益を上げているならば意識しようがしまいが
必ずDRMを使っていると断言しても決して言い過ぎではないと思います。

さて、この本に登場する実在の人物、
ジョン・ブリンクリー博士ですが1990年代アメリカで
ニセ医者だという批難を浴びつつまた訴えを起こされつつも、
「青春の泉」を求める大勢の患者を惹きつけ、
顧客からは聖人のように崇拝された人でした。

「青春の泉」を求める大勢の患者って?
・・・なんとなくわかりませんか?

最近の広告で近いものと言えば・・・
小林製薬のコピーに
『家内も驚く、みなぎる活力』

これでお分かりですね(笑)
ジョン・ブリンクリー博士の患者とは男性であり
本で紹介されていた商品はどう考えても
効能があるとはとても思えない胡散くささ満点商品です。

それでも博士は鬼のように売っていました。
この本のイントロ部分ではそこをダン・ケネディならではの
独特の語り口で詳しく説明してくれ、
一気に引きこまれてしまいます。

タイトルからは胡散くささ満点ですが、
中身は真剣でそこには真実が潜んでいます。

私は広告・マーケティングに関する書籍はふんだんに購入するくちですが、
この本は数多くのマーケティングノウハウに関する本の中でも
特にネットに関わるアフィリエイターやプレナーにとっても
第一級だと思える濃い内容ですが、やはり本物の詐欺師は勉強になるな、と。
(※90日間、本を返さなくてよい無条件の返金保証があって絶対損になりません。)

>>>天才詐欺師のマーケティング心理術

ダン・ケネディ 天才詐欺師