日々AIをテーマに置いた開発現場にいる私は、AIに絡むSF映画が大好物です。
AIについて人間が将来も管理できるのかどうか、端っこでも携わっている人間として
どうなるのか確信がもてないせいもあると思います。
それに元来が映画好きもあって、どんなに忙しくても寝込むほどでなければ、
月に最低2回は映画館へ行く生活をもう30年以上は続けています。
映画「ザ・クリエイター/創造者」は2023年10月20日(金)に公開され、
私は即日映画館へ走って行きました。
私の想像を超えて良い映画でしたので、何か書かざるを得ない思いで
少しばかり感想を述べたいと思います。
ChatGPTをはじめ、最近やたらAIが話題になってきたなかで
AIに関心のある方はもちろん、AI疲れしている方にも是非お勧めしたいと思います。
ザ・クリエイター/創造者のレビュー
これについてはすでにネット上でたくさんレビュー記事が出ており、
ストーリーも含めてとてもわかりやすく、同感した記事を見つけたので、
こちらをご覧いただくほうが早いかな、と。
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人間かAIかではない、“大切なもの”とは?『ザ・クリエイター/創造者』が考えさせる、“感情”の定義[レビュー] - tvgroove
10月20日、SF大作『ザ・クリエイター/創造者』が日本で公開。 この記事では、ギャレス・エドワーズ監督(『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』)最新作でもある今作をレビューする。 【動画】『 ...
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またYouTube「20世紀スタジオの公式チャネル」で出ているトレイラーでは、
どちらかというと見栄えのする人間とAIとの戦いにフォーカスしていますが、
この映画の主題はそこではない。。。ここに表現されていないところにあると思っています。
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映画『ザ・クリエイター/創造者』日本版本予告|10月20日(金)劇場公開! - YouTube
近未来の世界、”ニューアジア”を舞台に描かれる感動のSFアクション超大作、開幕!遠くない近未来、人を守るはずのAIが核を爆発させた——人類とAIの戦争が激化する世界で、元特殊部隊の〈ジョシュア〉は人類 ...
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AIと人間との戦い、の奥には共生と愛がある
まさか・・・
となりますが、AIが絡むSF映画で涙がこぼれるほどに
感動するとは想像すらしていませんでした。
監督のギャレス・エドワーズは、『スター・ウォーズ』シリーズのひとつ『ローグ・ワン』監督、
というよりも私は「日本愛」に溢れた監督だと理解しています。
『ザ・クリエイター/創造者』のあちこちにそれがわかる映像が溢れています。
で、サウンドトラックでの作曲は、あのハンス・ジマー。
私はハンス・ジマーが作曲した映画は漏れなく観ているほどにファンです。
そして不思議としか言いようがありませんが、なぜかこれ以上ないほどにマッチする
ドビュッシーの「月の光」が流れ、この映画を対立や戦闘といったことではなく、
人間とAIの共生であり、愛を謳っていることに説得力を与えるのです。
AIとの共生・・・この映画では普通の人間のようにさまざまな
『人格』『年齢』『身体』『感情』をもったAIロボットが登場します。
また人間の顔形をしていない機械そのもののAIロボットも混在しています。
この未来世界では例えばおばあちゃんAIが人間の子供の手をひいて、
身体を揺らせながらゆっくりと歩く、
人間そっくりにまるで人間の家族を見ているかのように、です。
そういう世界での話となりますが、KEN WATANABE(渡辺謙)も
存在感抜群のこの映画、ターミネーターやマトリックスとは全然異なる
誰もが未体験の奥深さを今の時代だからこそお勧めしたいと思います。
AIとの未来像のヒントになる書籍2つ
AI技術について世界を見ると、先行しているのはやはりまずアメリカ。
少し前にGAFAMと呼ばれていたものが今は「マグニフィセント・セブン」となりました。
そのことはこちらで記事にしています。
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AI時代はGAFAMから「マグニフィセント・セブン」へ~自動運転のルールとプログラムも人間不要に!? - インフォレビュー(INFOREVIEW)
GAFAMから『マグニフィセント・セブン』と定義が変わっている時代に、TeslaやNVIDIAの飛躍がどのようなものかを解説
www.ifrv.net
で、アメリカの次は?
残念ながら我が国はAI技術ではトップランナーではありません。
アメリカの次は、私の理解では圧倒的に中国です。
西側の政治体制とはまるで違いますが、やはりとても優秀な人が多いのは事実です。
中国人によるAIに関連したベストセラーに『AI2041』があります。
2041年なので、いわば近未来と言えます。
『AI2041』の記事はこちらですが、ご紹介後に個別にいくつものご感想を
いただいており、今まで無関心だった方がこの本で衝撃を受けたと聞いています。
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ChatGPTを予言した書『AI 2041』~AIと私たちの未来を今知りたい人が必読である理由 - インフォレビュー(INFOREVIEW)
カイフー・リーおよびチエン・チュファン共著の『AI 2041』のレビューとChatGPTに興味がある人が今読むべき理由
www.ifrv.net
で、もうひとつご紹介したい本があります。
それは同じく中国人作家の劉 慈欣による『三体』。
『三体』はすでにベストセラー仲間入りです。
オバマ元アメリカ大統領、映画監督のジェームズ・キャメロン、Metaのマーク・ザッカーバーグ
などそうそうたる人々が賛辞を出しています。
これの何がどうすごいのかは、こちらの記事がたっぷりと
魅力を伝えてくれているので是非チェックしてみてくださいね。
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初映像化の中国SF超大作『三体』はこう読み解け! 宇宙観が一変する量子のロマン|webムー 世界の謎と不思議のニュース&考察コラム
web-mu.jp
私が言えることとして、おそらく誰一人としてこういった発想に立った
SF小説を読んだことも見たこともないはずということです。
今までに絶対に読んだことのないレベルのSFを見たい、
と思う方はその期待に応えられるでしょう。
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三体 劉 慈欣
amzn.to
AIがこれからは超加速して私たちの社会に深く入り込んできます。
賛否両論のなか、それはもう避けることができません。
メリットもデメリットもいっぱいあるなかで、AIと一緒の生活を
これからどんどん関わり深くなっていかざるを得ません。
AIはそもそも人間の脳を模倣するように設計されてきた歴史があります。
思い起こせば遠い昔の学生時代に、「脳神経細胞のシナプスを伝搬する信号制御理論」を
私は卒論のテーマにしており、世界最初のコンピュータ用高級言語であり今や絶滅危惧種
となっているフォートラン言語を使って脳の動きを垣間見ようと試みていました。
AIの原点ともいえる、脳のシナプス間信号伝達に当時から関わっており、
2010年代からディープラーニングによって何度目かの目覚めとなったAI業務に
着手し始めたときはとても感慨深いものでした。
そのAIは今や、驚異的なスピードで進化しているさなかにあります。
その先にどんな世界が待っているのか、AIまみれの生活をしていてもわかりません。
最近ポール・ゴーギャンがタヒチで描いた作品を思い浮かべることが多くなりました。
私たちはどこから来たのか
私たちは何者か
私たちはどこへ行くのか
D'où venons-nous ? Que sommes-nous ? Où allons-nous ? P. Gauguin 1897