安易な方法はダメ

strategy 木坂健宣

安易な方法を選んでしまうデメリット~木坂健宣さんの抽象度と梁山泊

2016年9月22日

 

タイトルに掲げた「木坂健宣さん」については私のblogやメルマガを
お読みになる方のうち異常とも言える高い比率がありまして
ちょうど彼が3,4年前くらいに話していたことと重なる話をしたいと思います。

まず・・・木坂さんという人は私の理解では極めて
「抽象度の高い思考」ができる方です。

つまり一を聞いて十を知る、という視点を失わないために
目の前に起こる些末なことは、ある意味どうでもいいことと思い、
本質をえぐりとることだけにエネルギーを割いてるのが分かります。

どうしてもそんな風に思えるのです。

本質って何かというと、そこを押さえておけば
モノゴトが解決方向に向かうというツボのようなものですね。

海外の著名な戦略コンサルファームでも引っ張っていける方でしょうけど
彼は、一人で孤高の狼的な生き方があっているのだと思います。

さて話はちょっと横に飛びますが
ずっと読むチャンスがなかった『水滸伝』を今さらながら
Amazon Kindleでスキマ時間見つけては読んでます。
シリーズ全体では50巻に及ぶ、作家・北方謙三の小説です。

水滸伝ってなんのことか全然知らない方のために・・・
中国の宋という時代、民が苦しみ、国が腐敗していくなかで
志をもって、梁山泊(りょうざんぱく)という
陣地を構え巨大な国との怒涛の戦いを続けていった
漢(おとこ)たちの物語です。

登場人物たちの個性や物語自体も面白いのですが
北方水滸伝をさらに人気たらしめているのは
思うに、これはただの小説というよりも
哲学書に近いからではないかと・・・そんな風に思うのです。
下手なビジネス書なんかを読むより、はるかに奥深いです。

なんでもないセリフに、ハッと引き付けられるものがありまして
例えば・・・戦いに負け、なぜ負けたのかを考える際に
考えの及ばないところを相手が見抜いてたことに思い至り

 安易な方法を常に選ぶようなもの。
 疲れているからそうしてしまう。

 

梁山泊側の登場人物の何気ない言葉が
私にはド刺さりしてしまいます。

そこで、私たちの日常を振り返ってみると
問題が日々何かしらあるわけですが、それに対して
安易な方法をついつい選んでいるとどうなるでしょうか?

たまの息抜き程度に、安易な方法を選ぶのはともかくとして
人の習性として何事も楽なほう、イージーなほうへ流されていくのは
今に始まったわけではありません。

先の木坂さんは、何年も前から警告していました。
ネットビジネスやってる方へだけではありません。
いわゆる「格差社会」の到来とそれに備えることです。
格差社会というのは、日本だけではありません。
要因はあふれるほどあるのですが、それはとりあえず横に置いて
今の現実が格差だらけなのを否定する人は少ないと思います。

例えば、子供の貧困問題。

日本でも深刻で、胸を締め付けられる思いです。
理不尽で、なんだかとても悔しい思いです。
私の子供のころは、高度成長期に差し掛かるころでしたので
全体として経済的には豊かではありませんが
誰もが未来への希望をどこかにもっていて
実質貧しいながらも大人の気持ちは前に向いていたと思います。

今の時代、出口がなかなか見つかりません。
それに時代、時計をもとに戻すことなんて不可能です。

格差がどんどん激しくなるから、
気づいたときに負け組にいないように、頭を鍛えておいたほうがよい・・・
というのが木坂さんのメッセージであり世界観でした。
東日本大震災の後だったと思います。

さて、また安易な方法に戻ります。。。

仕事で安易な方法を選んでばかりいると
気づかぬままどこかに隙ができて・・・
ほんの小さなことから全体が崩れていく・・・

こんな風になることが多々あるように思います、私の経験上も。

あなた自身の体験ではいかがでしょうか?

どこかに隙が生まれ、
そこから仕事のどこかがギクシャクとしてくると
そのことを顧客や仲間からもなんとなく見抜かれるものです。
あるいは競争相手から見破られ、隙をつかれて競争に負けます。
結果として評価も下がってきます。
商売だったら売上が上がらない、伸びないといった状況にもつながります。

そこで"安易な方法"とはもともとなんなのか?

それは、『考えるのをやめてしまう』ことです。

最初からやめてしまう、途中からやめてしまう
いずれにしても思考することをやめて、思いつきや
その場の空気や状況にあわせてしまうということですね。

安易な方法の真反対、対極にあるのは
"困難な道を選ぶ"というものです。

イージーな方法を捨てる勇気と覚悟が必要です。

困難な道というのは、ビジネスにおいてはなんのことはない
自分の頭を絞ることに他なりません。
肉体労働が主体でもまったく変わりません。

頭を絞った奴だけが、優位に立てる確率がドアップします。

もういやだ、もうだめだ、面倒だ、そんな投げ出したい気持ちを抑え
自分を信じてはっぱをかけて脳に汗をかくということです。

そうすると何かいいことがあるのか?

ええ、あると思っています!

可能な限り、合理性と納得感をもった考え方を突き詰め
続けているだけで、モノゴトがうまく転ぶ確率が
格段にアップすることを私は経験的に知っています。

勝負に勝てるかどうかは、ほんの些細なことが多いのですが
その些細なことは思考の差で決まるように思うのです。

モノゴトがうまく転ぶと、結果的に
あ~楽!といった状態が生まれやすくなります。

楽になると、ストレスや心配事の一部にせよ消えてしまって
より生産的な仕事にエネルギーを向けることができます。

心配事のひとつがお金だとするとなおさらですね。

何を言っているかというと
安易な方法を選ばないで、頭を絞ることを
無理やりでも続けていると結局
得するよね!
ということなんです。

でもって、もう一言付け加えておきたいのですが
こちらは頭を絞る、つまり一見困難な道を進んで選べる
その先に自分の未来があると思える人だけに
参加していただきたいと思います。

頭を鍛えるのは、安易な方法を選択しない宣言でもあるのです。

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