文具

ユニボール ゼント シグニチャーモデルがMyシステム手帳にドハマりして万年筆卒業のワケ~男のシステム手帳➄

2025年4月19日

タイトルが全く意味不明な方と、すぐにピンとくる方に分かれるのを承知で書いてます。

この話、一か月前に手に入れた三菱鉛筆のある水性ボールペンと、Myシステム手帳である
KNOX「FLUCT」との相性バッチリというオタク記事になります。

さらに、「ユニボール ゼント シグニチャーモデル」(uniball ZENTO Signature model)なる
いまだに定価では滅多に手に入らない羨望のボールペンに出会ってしまったことが、
遂に万年筆と決別するに至った理由になったのでそのあたりも詳しくお話します。

ユニボール ゼント シグニチャーモデルとは?

やはりまずは、「とは?」からサクッと説明すべきでしょう。

2025年2月に三菱鉛筆から発売された、従来の隙間市場を突くようなボールペンが「uniball ZENTO」シリーズ。
メーカのアナウンスをそのまま載せたほうがコンセプトもわかりやすいと思います。

uniball ZENTO」は、従来の水性インクの書き心地をそのままに、にじみや速乾性を改良した新開発の水性インクを使用しています。クッション成分となるPOA界面活性剤を配合する等、筆記時のストレスを大幅に軽減し、新感覚のすいすいとした書き心地を実現しました。また、シンプルでありながら上質なデザインは、生活空間に自然に溶け込み、使う人に「自分にとっての1本」を見つける楽しさを提供します。

三菱鉛筆プレスリリースより引用
https://www.mpuni.co.jp/company/press/20250115-53823.html

つまり、水性インクの特徴であるサラサラ、スルスル感をしっかり維持したまま、
速乾性もありますよ、という触れ込みでしてこれはその通りです。

ただし、ここでご紹介するシリーズ中のハイエンドモデルである
シグニチャーモデルは別格で別物
だと実感しています。

どこがどう別格で別物なのかは後ほど紹介するとして、
ZENTOシリーズは以下のように複数のモデルが存在します。

  • Basic model(ベーシックモデル)(275円):基本のインク色
  • Standard model(スタンダードモデル)(275円):“今”に合う色を選ぶ楽しみ
  • Flow model(フローモデル)(1,100円): 手のひらに私のこだわり
  • Signature model(シグニチャーモデル)(3,300円): 「かく」瞬間に完成するカタチ

下図で左上にあるシルバーとブラック系のキャップ付きが、Signature model(シグニチャーモデル)
これだけが特別なのです。

三菱鉛筆プレスリリースより引用 https://www.mpuni.co.jp/company/press/20250115-53823.html

この記事をアップした2025年4月時点では、Amazon楽天、Yahooショッピングなどの
ネット販売もそうですが、シグニチャーモデルは定価では販売されていません。

いわば「転売ヤー」にとってはとてもおいしい商品であり、
一方で一般消費者にとっては納得いかない状況が続いています。

では東急ハンズ、丸善、ロフト、銀座の伊東屋はじめリアル文具店舗でも
シグニチャーモデルは入荷待ちとなり、実態はほとんど入荷されておりません。

それほどに人気があるのです。
私も定価購入はあきらめ、「転売ヤー」から定価の2倍(約6,000円)ほどで手に入れましたが
即日発送してくれたこともあり、これはむしろある意味良心的ともいえるケースでした。

シグニチャーモデルは税込み3,300円ながら、この数倍以上の価格で普通に
メルカリやYahooフリマで探せばすぐに見つかるはずです。

私は、シグニチャーモデルを手にした瞬間からこの革命的ともいえる商品に
一目惚れし、使うほどにそのメリットを実感しております。
今や片時も手元にないことがありえないほどに重宝しています。

シグニチャーモデルの魅力は、このシリーズの他モデルでは絶対に味わえず、
実は他のすべてのモデルも所有しておりますが、インク色を変えたサブ的な使い方として
たまに登場する程度です。

万年筆を止めてZENTO Signature model一本へ

私はもともと万年筆愛用家です。
何が良いかといってボールペン固有に求められる筆圧、わずかな紙面とのひっかかりが無いことです。
スラスラとなんの抵抗もなく、ペン先を紙面に載せて頭の中にあるものを
手書きの文字や図に落とすことが、その先のアイデアの結晶につながることを
何度となく経験しているからです。

ジェットストリームではダメか?
というとダメではなく状況により実際に使ってもいますが
万年筆固有の書き味には遠く及びません。

まぁこのあたりは個人的なことですが、万年筆を使い続けていても
どうしてもデメリットだなと思うことが二つばかりありました。

さて、こちらは私が通っている事務所のあるビルです(東京の大手町)。
AIシステム開発なんかでのマネジメントをここで長くやっています。
朝早い時間なので人通りがまだほとんどありません。

さぁ、今日もエンジニアの背中からいろいろ注文だすか。。。
とひとり言をつぶやきながら事務所に向かいます。

事務所につくと早速愛用のシステム手帳(フラクト)を開き、
いつもの万年筆でメモを振り返るのですが、ここで先ほどトイレで手を洗ったときの
しずくがどこかについていたせいか、ポタっと一滴。

万年筆で紙面が汚れる

あーあ、やっちまった!
水性インクならではの宿命ですね。

こういう状況は何度もあり、そのたびにガックリとしてしまいます。
紙の上で文字がにじむだけじゃなく、溶けていくようで自分で自分の書いた字が読めません。

もうひとつ面倒だなと思うことは、キャップの着脱は
ほとんどの万年筆ではクルクルとねじを緩め、締めるようになっています。

この手間は数秒ですが、これを心地よいと思う人と
私のように面倒くさがるタイプの人に分かれるのではないでしょうか。

このように、

  • 書いたものが水に弱い(汚れやすい)
  • キャップの着脱が面倒

という2点において、自分の好みの万年筆でなんとかならんかな、
といつも不満を抱えつつも、書き味がなんともいえず続けておりました。

ここで「ユニボール ゼント シグニチャーモデル」は唯一、
この2つの欠点をキレイにクリアしてくれたのです。

そのインクと本体の特徴は本家のこちらのページがわかりやすいです。

下矢印
ユニボール ゼント シグニチャーモデル
ユニボール ゼント シグニチャーモデル

www.mpuni.co.jp

「スチャッ」マグネットキャップは、えもいわれぬ心地よさ

ZENTOシグニチャーモデルを手にして、一番気に入っていることは
にじみにくい水性インク以上に、実は
マグネットキャップ
です。

メーカーHPでは、
「マグネット式キャップを軸本体からカチリと引き抜く」
という表現ですが、微妙に違うと感じています。

カチリも間違っていませんが、キャップをはめるとき、そして後ろからキャップを差し込むときに
なんともマグネットが絶妙でして、
スチャッ
という感じで半自動でくっつくのです。

これを考えた人は天才!
と言いたいほどにストレスフリーです。

今まで私の知っている限りは文具でこの感覚は史上初めてであり、
えもいわれぬ
心地よさというべき感覚です。

同時に『書く』モードにスイッチオンという感じもします。
たぶん、シャーペンのクルトガダイブでもマグネットキャップと聞いていますが
これが成功し(やはり品薄状態で転売ヤーご用達)味をしめたのかと。

以下の画像はいずれも、キャップをはめた状態ですが
その具合はとても精工でして言葉でうまく表現できません。
触るとすぐにわかる!というのは確実です。

日本のものづくり技術レベルの高さを実感できます。
がたつきもなく、すべるようにマグネットキャップがはまり、
ボディとの一体感を醸し出せる技術に敬服しますね。

キャップは絶妙にはまっておりグラグラはありません。
後ろから「スチャッ」とキャップがはまった状態

で、ここからはMyシステム手帳との相性です。
愛用のシステム手帳はこちらの記事でもご紹介しています。

男のシステム手帳~②二年経過後のKNOX FLUCT(フラクト)詳細レビュー - インフォレビュー(INFOREVIEW)
男のシステム手帳~②二年経過後のKNOX FLUCT(フラクト)詳細レビュー - インフォレビュー(INFOREVIEW)

この記事は以下に続くシステム手帳のコアな話であり、いわば『Myシステム手帳』のご紹介&レビューとなります。 何分にも、システム手帳というジャンルがニッチ過ぎるのは承知です。ただ前記記事にも述べておりま

www.ifrv.net

ZENTOシグニチャーモデルをペンフォルダーに差し込んだ状態がこれ。

ご覧のように、FLUCT(私のシステム手帳商品名)のペンフォルダーに
まるでシグニチャーモデルに合わせカスタマイズしたようにぴったりと収まっています。

この絶妙の収まり具合にも、見た目も含め満足しています。

短めの長さは、非常に使いやすくマグネットキャップや本体も
つるつると滑るわけではなく、しっかりホールドできます。

インクは速乾性であり、ほぼにじみはありません。
当然ながら水性インクならではの、スラスラと筆圧ほぼ無しのまま書けます。

ただし速乾性であり、水性であっても文字を書いたあとに
マーカーなどで塗りつぶすと少しにじんでしまいますが許容範囲内です。

万年筆のインクではマーカーで上塗りするとにじみまくりなので、
この点でも圧倒的にZENTOインクを気に入っております。

最後にもうひとつ言っておきたいことは、
リフィルが非常にコスパ良い
ことですね。

文具オタクの方ならご存じかと思いますが例えば
ジェットストリームの金属型替え芯(パーカータイプ):500円以上
コクヨのWPシリーズ(ファインライター、ローラーボール)の替え芯:605円
と比べてZENTOは共通してリフィルは132円が定価。

これは有難いですし、実は結構減らずに長持ちします。
こちらの図は1ヶ月毎日、何かしらメモを取ったときのリフィル状態ですが
初期状態から数ミリ(1cm以内)に収まっています。

ZENTOリフィル

またリフィルには0.38mmと0.5mmとありますが、
個人的には0.5mmをお勧めします。

0.38mmは細いだけにわずかですがひっかかりを感じました。
とはいえ好みの問題ですが、0.5mmがベストチョイスだと思います。

メーカーにあえて言いたいのは、インク色として
万年筆では常識の「ブルーブラック」などカラー展開をお願いしたいことです。
多色で選べればもう無敵じゃないかと。

それと供給を普通にどこでも定価で購入できるように
対策を打って欲しいことですね。