「何をどこから勉強したらいいのでしょうか?」
新しいことを学ぶとき、つい誰もが口にする言葉。
私自身も漏れなくそのお仲間の一人ですけど、
どう考えても答の無さそうな問いかけ
に対する取り組み方の話をします。
ネットにおけるビジネスに限らず、いかなる仕事においても
知らないことを知るためには、あれやこれやともがくのが当たり前、
ただそのもがき方、知らないことを発見するスキルを
身に付けるとどれだけ重宝するか言うまでもありません。
検索エンジンの使い方などという、しょうもない話ではありません。
「これがあなたの勉強することで、こうしたらうまくいきます」
なんてことも実はありえません。
人の生活も考え方も経済状況も状況は常に刻々と変化します。
勉強すべきことを自力で発見しえない限り、
一寸先が闇という状況において、こうすればうまくいく保証など
本質的に誰もできるわけがありません。
エイミー・E・ハーマンが「名画」を通して教える観察力
美術史家であり、弁護士でもあり、数年前に
公開されている彼女のTED Conferenceで知ったのですが
エイミー・E・ハーマンはどんな職業であっても使える
驚くべき切り札を提供してくれています。
(※TED=Technology Entertainment Design)
ハーマンのレクチャは「名画」を対象とするのですが;
・学生(中高大学)
・仕業を目指す人(弁護士、医師、看護師、税理士、会計士・・・)
・FBI捜査官
・ニューヨーク市警の捜査官
・一般のサラリーマン
・起業家
・その辺を歩いている人(私のような人間)
などなどへ多大な影響を与えてきたと思います。
なぜ名画?
いや、相手が美術収集家であればわかるが
なぜFBIやニューヨーク市警?
名画とFBI捜査官というのは、一見
どう考えても結び付きそうにありません。
ハーマンは「名画」を詳細に観察するレクチャを行っているのですが、
「名画」というものは描かれて以来、今に至るまで
世界中の人々によって鑑賞、評価、議論をされ続けてきた
という特性をもっています。
ずっと人々の目に、さまざまな視点と言葉によって
さらされ続けてきたのです。
それは人類の知識の集大成というべきものです。
長い時間をかけ、世界中の人々により仔細に、
ありとあらゆる考察がなされ、溜められた膨大な知識
が「名画」に集約されています。
普通に鑑賞して見落とされてしまうことも
この人類の知識によって見逃されることなく
そこに残っているのです。
ハーマンが教えてくれることは;
- 私たちが普段の生活でどれほど見落としをしているか
- 見落としていることに気づいてもいないか
- 見落としがリスクが損失にもなることに、いかに気づいていないか
こういったことなのです。
つまり、ほとんどの人が気づきもしないようなことを
詳細に見るスキル・経験と、
その意味するところを理解する
ことの重要性を教えてくれるのです。
FBIやニューヨーク市警捜査官が登場するのは
思い込みや見落としによる判断ミスを見直し
捜査官としての仕事をより高いものにするためです。
この詳細に見るスキルが、医師や弁護士にとっても
重要なのは言うまでもありません。
知の営みにコネクトすることで認識能力アップする
人類の知の集大成と自分の理解を
「答え合わせ」することができると
間違いなく自分にとって新たな
気づきがそこに生じるはずです。
気づきこそが、あなたを高みに
押し上げる強力なエンジンになります。
「答え合わせ」とはイコール、
人類が積み上げてきた知識に自分自身を
コネクト(接続)するということです。
さて、そのコネクトですが
まさにここにコネクトするための技術が必要であり、
言い換えると、知らないことを探し求めるスキルが
必要であるということです。
そのスキルを身に付けることで
自分の観察力をアップする
という好循環を生み出します。
ぐだぐだと難しい話をしましたが、
こちらのTED動画では日本語訳も丁寧で
何をお伝えしたかったか一発でお分かりいただけると思います。
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Amy Herman: A lesson on looking | TED Talk
Are you looking closely? Visual educator Amy Herman explains how to use art to enhance your powers o ...
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エイミー・E・ハーマンのこの著書
「観察力を磨く 名画読解」は名著です。
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